それでもボクはやってない

監督:周防正行

これは痴漢をしていない男の冤罪を描いた映画ではなく、日本の裁判制度や司法の矛盾を描いた映画である。この映画を観るといかにこの国の法のシステムがおかしな物かというのがよく分かる。余りにも馬鹿げているので、当人同様こっちもイライラしてくる。こんなことに何ヶ月もかけて人生といっては大袈裟かもしれないが、多くの時間と税金を費やすことに何の意味があるのか。こういう社会に一石を投じるような映画を撮ることは重要だとあらためて感じた。周防監督に拍手。