この世界の片隅に

監督:片渕須直

素晴らしいアニメだった。キャラクターデザインや美術、映画全体の雰囲気が温かみのある画で、ほんわかした。そして一番の功績は能年玲奈に尽きる。彼女自身もおっとりしてるが、この喋り方が主人公に見事にマッチして、よく起用したよ。短いエピソードを積み重ね、テンポのいい編集が巧い。アニメでこういうことするとは驚き。のんびりした日常、じりじりと近づく戦争の足音、当時の広島の生活感が伝わった。ほんわかした落差からか空襲や原爆シーンの迫力がより感じられ涙が出た。のんびりすずさんが感情を爆発させ泣き崩れるシーン。右手を失い包帯した姿がいろいろなものを物語り、涙が溢れてきた。