素晴らしき日曜日

監督:黒澤明

ある日曜日のデートを通して、戦後日本の社会状況や若者たちの夢、希望、そして現実を見せてくれた。47年の映画なので戦後まだ間もない時の空気感が伝わり、これからどうやって生きていけばいいんだという日本人の悩みは、今の時代でも形は違えど通じるものがあるように思えた。こんな質素で庶民的な映画を撮っていたとはね。黒澤映画としては余り有名な作品ではないが、いい映画だった。そして健気な中北千枝子の演技がとても愛らしく良かった。二人が喫茶店を開く真似をするとこは名シーンだったなあ。ただ終盤のエアー演奏シーンはちょっと冗長に感じたが。。。