未知への飛行

監督:シドニー・ルメット

こんなことで戦争を起こされたらたまったもんじゃない。コンピュータのミスでアメリカがソ連へ核攻撃。それを止めようと政治家たちが右往左往する。こんな確信犯的な映画を60年代に作っていたとは。機械への依存と忠実すぎる部下への警鐘か。ギリギリセーフと思いきや茫然自失のラスト。これだけでも唖然とするが、その対価として大統領のとんでもない決断が衝撃すぎる。ヘンリー・フォンダの演技は流石。「博士の異常な愛情」と比較されるようだが、個人的には「隣人は静かに笑う」を何となく思い出した。