ぜんぶ、フィデルのせい

監督:ジュリー・ガヴラス

フィデルって何かと思ったらカストロのことね。監督は社会派のコスタ=ガヴラスの娘だそうだ。血は争えません。子供は好奇心の塊。激動の時代で、少女一家もその波に巻き込まれる。突然家が貧しくなったり、共産主義だったり、中絶だったりと子供の疑問は尽きない。一貫した子供目線でフランスの激動の政治情勢を描いたのは、面白いアプローチだと思うが、政治的背景が日本人には分かりずらい部分はある。しかめっ面の少女の健気さと時に大人顔負けの核心を突く純粋さはあっぱれだ。