兄とその妹

監督:島津保次郎

戦前の日本映画。監督島津保次郎のことは知らなかったが、どうやら知られざる名匠だったらしい。当時のファッション、風習など日本の小市民の生活がここにあり興味深くかつ楽しんで観れた。今の時代に観ても退屈しなかったことに何よりも驚き、きっと脚本がよく出来ているからなんだろう。いつもは軽く言い合うが、お互いを思いやる兄と妹の関係性が実にいい。ハイキングで縁談を断るとこなんて、会社での兄の立場を思っての決断に泣かせる。明るく魅力的な桑野通子が素晴らしい。それと会社で殴り合うシーンにはびっくりしたなあ。