ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

監督:スティーヴン・ダルドリー

たしかにこの少年はうるさい。ものすごく演技は達者なのだが、いまひとつかわいさがないので、どうも肩入れしずらかった。それとストーリーがやや作為的なのも気になる。そして周りの大人はいい人ばかりで、少しむずかゆい。ただそれらを補って余りあるマックス・フォン・シドーのチャーミングな無言演技が素晴らしいので、これだけで十分元は取っている。お堅い監督スティーヴン・ダルドリーだが、結構演出はできるというのが分かった。