十三人の刺客

監督:三池崇史

「スキヤキウエスタン」で三池崇史には失望したが、これで少しは挽回したかな。絶対的悪に立ち向かうというシンプルなストーリーが時代劇には丁度よい。ただラストの戦闘がやや冗長で、個人的には飽きてしまったが、むしろ前半の美術や撮影に目を見張るものがあり、三池崇史というと雑な印象があるが、とてもじっくり丁寧に撮っていて、こんな映像も撮れるんだと素直に驚いた。また両手両足を切断された少女のシーンなんて、ホラー映画のような雰囲気で強烈。そして何より稲垣吾郎の起用が大成功。奇妙なまでの冷静さが、より残虐性を浮かび上がらせ、よくぞSMAPにやらせた。