シャッター アイランド

監督:マーティン・スコセッシ

原作読了済みより、この映画の仕掛けは分かっていたので、その仕掛けよりもスコセッシがあの小説をどう料理したかに注目。タイトルロールのフォントや重厚な音楽にスコセッシ流のゴシックスリラーがやりたいんだなと納得。この収容所の謎を解くと見せかけて、実はディカプリオの精神の旅を描いたものであり、スコセッシのテクニックは最高とまでは言えないが、まあ上手くはいってると思う。何よりこの映画を支える豪華な脇役たちの芝居が映画に厚みを加えている。ディカプリオもようやく役柄と年齢が合ってきた感じで、今までのスコセッシ作品の中では一番いい。最後に謎に驚きはなかったが、行方不明の先生の正体にはおぉと唸るものがあった。