女と男の名誉

監督:ジョン・ヒューストン

意外と話が込み入っていて複雑なのはいいのだが、話の展開がスローなためちょっとダレる。しかしジャック・ニコルソンキャスリーン・ターナーの大人の雰囲気と80年代の野暮ったいフィルムノワールの味が楽しめる。そしてマフィアのボス役ウィリアム・ヒッキーの存在感も素晴らしい。老いぼれと言っていい体だが、その風格と静かな凄みでとても目立っていた。ジョン・ヒューストンの晩年の作品だが、かつての力強さはないものの、軽やかで洒落た映画に仕上がっている。