ラッキー・ユー

監督:カーティス・ハンソン

ラスベガスを舞台にしているが、そこに派手さは無くしっとりと描いた大人の映画だ。ギャンブラーとして父と同じ職業を選んだ男が、恋とそして父との葛藤をポーカーを通して成長する過程を淡々としているが、なかなかの味わいがある。これはカーティス・ハンソンの抑えた演出と父親役のロバート・デュヴァルの醸し出す芝居に他ならない。そしてギャンブラーたちがラスベガスに集まりポーカーをする姿は、皆それぞれにドラマがあり、どこか悲哀や哀愁を感じる。ラスベガスの派手ではない、少し物悲しい部分を、この映画は見せてくれた。