その土曜日、7時58分

監督:シドニー・ルメット

これでもかというぐらいの悲劇。1つの失敗が雪だるまが転がるように家族を巻き込み、悲劇の連鎖が止まらない。悲劇の裏側には、父親との確執や兄弟の葛藤などの側面もあり、役者の気合の入った芝居も手伝って中々見応えのあるドラマだ。フラッシュバックの使い方を見ても、シドニー・ルメットがまだまだ現役としてがんばっているのはうれしい。終盤から意外性がなくなり、ただただ破滅に向かう展開に何か単調な気がしないでもないが、こういう救いの無い悲劇は結構好きなので楽しめた。しかしこの映画のタイトル、何かしっくりいかないなあ。