イントゥ・ザ・ワイルド

監督:ショーン・ペン

社会や周りの環境に嫌気が差した青年が、ただひたすら荒野を目指した物語。様々な人との出会いと別れ、特にハル・ホルブルックのエピソードがいい。本当の親子のような自分が望んでいた家族の絆を感じ、彼は家族の愛情に飢えていたんだろう。それはラストの死に際の映像でも家族への思い、そして最後の最後に両親を許したんだと思う。悶々と悩みを抱える青年を見ていると、ああこの主人公はショーン・ペン自身なんだなあと何か納得した。荒野にたどり着いた先に何があったのか。大自然に身を委ねた青年の魂の彷徨を克明にフィルムに焼きつけている。