潜水服は蝶の夢を見る

監督:ジュリアン・シュナーベル

主観視点の撮影や詩的な映像が他の難病物と一線を画していて、ジュリアン・シュナーベルの芸術家としての表現方法と演出力がこの映画を高いレベルに引き上げている。絶望の中にもユーモアや温かさがあり、暗い映画ではない。言葉を一文字ずつ瞬きで伝えて本を書いたなんて、伝える側も読み取る側も大変な作業だ。普通に生活していることがどんなに幸せかを思い知った。