ピンカートンに会いにいく

監督:坂下雄一郎

売れない元アイドルグループ“ピンカートン”がアラフォー女子となり、全員集まって再結成をめざす。哀しく痛々しいけど、それでもやり残したことがあったのだろう。売れなかったアイドルたちの応援歌。あまり再結成までの葛藤がなく、結構あっさり再結成してしまったけど。松本若菜、芋生悠はブレイクしたなあ。小川あんが松本の少女時代の方がしっくりくる気がするのだが。最後ピザを入れ替えるとこが最初に繋がり、いいラストシーンでした。ちょいおまけ。

At the terrace テラスにて

監督:山内ケンジ

「おとなの事情」の二番煎じかと思ったら同じ時期に作っていた。あっち観てなかったらもっと楽しめたのになあ。山内ケンジは好きだけど、これはそこまでハマらなかった。最初は確かに面白い。独特な空間を作り出し奇妙でシュールな会話劇は楽しく、これはいいかなと思ったけど後半失速した感。悪い意味でグダグダになった。ゲイ話になるのはこの手の映画のお約束。石橋けいは結構好き。岡部たかし最初気付かなかった。。。

渇きと偽り

監督:ロバート・コノリー

オーストラリアの乾燥地帯という舞台がいい。この干上がった土地が主役といってもいい。田舎に戻ってきた刑事が旧友の自殺事件を追う。この事件と自分たちの過去の事件が交錯する構成になっている。多少ダラダラとした展開ではあるのだが、二つの事件の真相が分かる終盤が切ない。とても渋い作品で味のあるミステリーだった。そして最近ハリウッドであまり見なくなったけどエリック・バナがいい。好きな役者なんだよねえ。。。

あした世界が終わるとしても

監督:櫻木優平

劣化版新海誠みたいな映画。ありがちな並行世界。二つの日本。一方の世界は恋人同士でもう一方の世界は敵対している。なんだか中二病全開な話だった。よくこれで企画が通ったなあ。結構たくさんの人死んでいて、かなり滅茶苦茶やっている。やっぱりCGアニメは味気ないなあ。。。

残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う

監督:森川圭

なんかすごいタイトル。この監督の「メイクルーム」シリーズの第3弾に当たる作品らしい。「メイクルーム」は観てないけど、このタイトルに惹かれ観てみる。メイクルームだけのワンシチュエーション物で、映画撮影の舞台裏で映画関係者達がわちゃわちゃしてる映画。うーんあまりハマらなかったなあ。ただこの手の低予算映画の舞台裏は地獄てのはよく分かった。スケジュール通りにはいかない、アイドルたちはやる気ない、こんなゾンビ映画作っても誰も得しないように思うんだけど。。。

サマーゴースト

監督:loundraw

さすが乙一。幽霊と青春。こういうの書かせたら乙一は天下一品。儚く切なく美しく。少年時代の暗い瞬間をすくい取り、それでいて希望を信じている。頑張れ生きろという言葉が伝わってきた。黄昏、夜、花火などの夏の映像がとても美しかった。キャラデザがエヴァンゲリオンっぽかった。40分の短編だが、伏線等の仕掛けもあり心に響いた。ちょいおまけ。

7BOX [セブンボックス]

監督:フアン・カルロス・マネグリア、タナ・シェムボリ

とてもめずらしいパラグアイ映画。そもそもあまり映画を作ってない国で映画後進国。監督も役者も素人同然みたいな連中なのだが、その割にはレベルが高い。話は正直それほど面白くはなかったのだが、この舞台である巨大市場という迷宮での追っかけっこはパラグアイという国ならではの迫力とリアルを見せてくれた。貧困や暴力もあるが、活気があり生きることに皆必死な現実が垣間見れた。ただ映画としてはやや期待外れ。。。