ゼロ地帯

監督:ジッロ・ポンテコルヴォ

ナチ強制収容所物。モノクロの映像がリアリティ上げ、この手のナチ物はモノクロに限る。ユダヤ人であることを隠し、収容所で「カポー」という監視員にまでなりすまし、生き残るために全てを犠牲にした女。その中で恋もし、ささやかな幸せを経験するが、待ち受けてるのは絶望しかなかった。ユダヤ人であることを偽っていることで、周りのユダヤ人たちへの後ろめたさもあったのだろう。死に際はユダヤ人で死にたいという最後の誇りがせめてもの抵抗であった。