ペパーミント・キャンディー

監督:イ・チャンドン

メメント」みたいな事をやっていると思ったら、こっちが先か。同時代に似たようなことが起こる”形態共鳴”を感じずにはいられない。まあそれはさておき、一人の人間の現在から過去へと遡り、人生の偶然や過酷さを描く。主役の役者が20年間の若者からオッサンをきちんと演じ分け、説得力ある演技を見せる。時折入る電車のシーンなど、電車の使い方がいい。韓国の歴史を織り交ぜ、一人の男の報われないラブストーリーとして切ない余韻を残す。