月夜の傘

監督:久松静児

古き良き日本映画。50年代の日本の家族や近所付き合いの微笑ましい風景が映し出されている。近所のおばさん達の井戸端会議を中心にラブレターの代筆、学生の人妻への恋、お見合い、ピアノの購入など様々なエピソードで日本の今そして変わりゆく時代の世代間のギャップを描写。大きなことなどない日常風景だけど、そこにどこか懐かしい思いが感じられた。新珠三千代が可愛らしい。そして飯田蝶子伊藤雄之助二人の曲者などうれしい配役だ。終盤は和やかなムードから一転ギスギスとした空気が流れだすが、最後は優しさが見えて綺麗に終わった。