黒い十人の女

監督:市川崑

ストーリーは思ったほど良くなかった。だが撮影が素晴らしくいい。モノクロで撮ったことが一番の功績。フィルムノワール風ではあるが、これはコメディ映画といえる。冒頭の女たちがぞろぞろと1人の女を追っていくシーンと黒い十人の女たちに囲まれる船越英二がモノクロ映像と相まって芸術的な構図を作り出すことに成功した。