木洩れ日の家で

監督:ドロタ・ケンジェジャフスカ

老婆の独り言を延々映しているだけで芸がないが、それでもモノクロ映像の中に人生の黄昏を迎えた人間のどうしようもない孤独感は伝わり、それが狙いであれば成功したとも言える。リアルな老人の生活はわかるが、映画としてはもう少し起伏のある語りでないと退屈してしまう。息子に裏切られ、逆に嫌っていた息子の嫁が同情的だったときに、息子の嫁に指輪を残すとこは印象的。もうひとりの主役ともいえる犬のフィラデルフィアのかわいさがいろんな意味で救いだった。