(ハル)

監督:森田芳光

森田芳光の映画はあまり観てないが、これはなかなかの佳作。パソコン通信なんて言葉を使っているので、古めかしく時代を感じさせる。ちょっとバブリーな雰囲気もある。メールのやりとりが文章として表示される当時としては実験的な構成であり、森田芳光のチャレンジ精神が伺え、このメールのやりとりが会ったことのない二人の距離感を上手く近づけるのに成功している。積み重ねたメールのやりとりがあったからこそ、ラストの再会がいい余韻を残してくれる。そして当時全く興味なかったが、深津絵里がこんなに可愛かったんだというのを思い知った。