闇の子供たち

監督:阪本順治

タイでの幼児売春や臓器密売といった問題に切り込み、映画化した勇気は買うし、こういうあまり知られていない現状を問題提起することの役割は大きいとは思うが、どこか他人事のように感じてしまった。こういう問題は個人でどうこうしても何も変わらない。やはり国レベルで動かないと根本は解決しないのである。切実な話なんだろうが、その切実さがほとんど胸に迫ってこず、妙に冷めた目で見てしまった。自分の子が生きられるなら、タイの子は死んでもいいのか。当然いいわけない。じゃあどうすればいいのか。答えは簡単には見つからない。