BOY A

監督:ジョン・クローリー

真保裕一の「繋がれた明日」のような話。人殺しの加害者が社会復帰できるのかという非常に難しいテーマをじっくりと描いていて、とても見応えのあるドラマになっている。主人公の苦しみは十分理解できるが、あくまでも主人公の立場となって描いたものであり、被害者、そして周りの人間にはやはり恐さや許せな怒りは当然あるだろう。それぐらい殺しというのは一生罪を背負っていかなければいけない重たいものなのだ。新しい友人や恋人もでき、ようやく信頼できる人が出来たからこそ真実を言いたいが言えない苦悩と、ばれてはいけないというおびえた日々をアンドリュー・ガーフィールドが繊細に演じている。そして回想により事件の真相が除々に明かされていく構成なども上手くできている。