ルックアウト/見張り

監督:スコット・フランク

名脚本家スコット・フランクの監督デビュー作。デビュー作としては上出来のクライム映画で、事故によりすべてを失った男が、銀行強盗に加担しながらも自分を取り戻すまでをじっくりと描いている。犯罪映画としてだけ見たら大したキレはないが、この映画は主人公の内面や過去、そして同居人との生活などがしっかりと描かれているため、安っぽい犯罪映画にならずに、低予算だが見応えがあるものになったのだろう。どことなくヒース・レジャーに似ているジョセフ・ゴードン=レヴィットはこういう暗い役はよくはまるし、盲目の同居人ジェフ・ダニエルズも好演している。