決断の3時10分

監督:デルマー・デイヴィス

エルモア・レナード原作の西部劇。昔の西部劇というとちょっと堅苦しいイメージがあるが、レナード原作ということもあって話はとても面白い。普通の西部劇と違って強盗一味のボスが、いかにも悪役というものでなくユーモアがあり、主人公に手を引くように交渉したりするのだが、このキャラクターをグレン・フォードがカリスマ性ある演技でとても魅力的に演じている。終盤の銃撃戦にしても普通の西部劇ならどちらかが撃たれて死ぬという展開になりそうだが、結局そうならず、2人で列車に乗って終わるという何とも肩すかしを喰う様な終わらせ方で、そういう意味では変な西部劇である。ラッセル・クロウのリメイク版と見比べてみたいもんだ。