あなたになら言える秘密のこと

監督:イザベル・コイシェ

イザベル・コイシェとサラ・ポーリーのコンビだけあって、何となく作風が「死ぬまでにしたい10のこと」に近い感じでどこか暗い。サラ・ポーリーは相変わらず寡黙なクールビューティ、この辺も前作と似ている。作品全体はとてもゆっくりと時間が流れ、介護士と患者のなんでもない話と思いきや、終盤、看護士のとんでもない過去が明かされ、傷を負った二人が次第に心を通わせるといった話。なんか唐突に話が重くなるが、サラ・ポーリーは亡き親友を思い、自分は幸せになってはいけないんだという何か十字架のようなものを背負うようにひっそりと生きてきた女性を、とても丁寧に繊細に演じていて、その苦しみは十分すぎるほど伝わった。