甦れ魔女

監督:佐藤純弥

まあ悪くはない。80年のモスクワ五輪を目指し、バレーボールに打ち込む日本とソ連のエースの少女を交互に描く。ほとんどが練習とか試合とかの映像でやや退屈。その割には長いので飽きる。この作品は日ソ合作で製作されたが、ソ連のアフガン侵攻の影響で日本も五輪不参加になり、なんか企画倒れ的なものになってしまった不遇の作品。

1987、ある闘いの真実

監督:チャン・ジュナン

実録映画として面白い。大学生拷問致死事件をめぐる、そこに関わる警察、検察、メディアなど様々な人達の群像劇。「タクシー運転手」観てたから、80年代はかなり物騒な時代だったのは知っている。でも変わらないね民族性は。隠蔽体質にしても、国民が大騒ぎするのも。当時は国と国民が闘ってたが、今じゃもっぱら日本が敵だからねえ。硬派な実録物で終わればよかったのだが、最後のなんか国民の勝利みたいな、朝鮮民族万歳的なやつは嫌だ。

ばぁちゃんロード

監督:篠原哲雄

まあ悪い作品ではない。介護問題とかも取り入れつつ、おばあちゃんと孫の絆を描く。その祖母には草笛光子が演じていて、先日観た約60年前の映画「名もなく貧しく美しく」に出てたけど、あの映画では物凄く美しかったので、なにか月日の流れをしみじみ感じてしまった。もちろん今でも気品があり美しいけど。孫で主役の文音長渕剛志穂美悦子の娘だそうだ。ちなみにその彼氏は三浦貴大三浦友和山口百恵の息子である。大ベテランと二世スター、芸能界の流れをみた。。。

判決、ふたつの希望

監督:ジアド・ドゥエイリ

個人と個人のささいな衝突が、国中を巻き込んだ法廷闘争に。とはいえ個人といっても人種、宗教が違う。すると問題はより複雑になり、論点がすり替わっていく。こういうのはどこの国でも起こりえる問題なのかもしれない。当事者は次第に冷静さを取り戻すが、人種や宗教が絡むと周りがヒートアップしていって、歯止めが効かなくなる。日本でも似た様な光景はある。結局現実は映画のようにはいかない。寛容な心、相手のいいところを見つける、そんな些細なことが重要なのかもしれない。

眠狂四郎 悪女狩り

監督:池広一夫

シリーズ第12作で最終作。シリーズとしては普通かなあ。アクロバティックな雷蔵が見れる。偽狂四郎との闘いはまあまあ。シリーズを通してキリシタンの話が多かった。雷蔵が死んでシリーズも終了。生きていればもっと作られたんだろうな。それにしても早すぎる死だ。。。

ジュリアン

監督:グザヴィエ・ルグラン

DV映画。意外によかった。確かに最初から不穏な空気はあるが、除々に父親のイライラが伝わってきて、こっちも彼ら家族同様ヒリヒリし出す。しかし親の離婚に巻き込まれる子供がかわいそうだ。定期的に父親に合わなきゃいけないってのも親の都合すぎて子供が気の毒。最後は結局親父爆発するわけだが、このマンションにやってくる静かな緊張感はいい。

LBJ ケネディの意志を継いだ男

監督:ロブ・ライナー

悪くはないが、やはり地味。ケネディが光に対し、その後を継いだジョンソンはどうしても地味に見えてしまう。見た目もケネディの後じゃ損だよなあ。以前テレビ映画で「オール・ザ・ウェイ」というジョンソン物を観てたけど、あれもどこか地味だった。ブライアン・クランストンがジョンソンをやってたけど、今作はウディ・ハレルソン。キャラ的にも話的にもテレビ映画ぐらいが丁度いいのかもしれない。。。