天使の分け前

監督:ケン・ローチ

ウィスキーをテーマにした軽量級のコメディだが小気味よくスコットランドの若者を映し出す。まあそれなりに良かったのだが、よくよく考えるとこれでいいのか疑問も沸いてきた。そもそも主人公の過去の行いを見ると全く共感できないし、主人公の再出発にしても一見してやったり的な展開だが、やってることは犯罪だ。犯罪によって踏み出す未来に果たして共感していいものなのだろうか。出来自体は悪くないのだが、倫理的に首を傾げたくなる思いもある。