ちいさな独裁者

監督:ロベルト・シュヴェンケ

恐ろしい。評価に困る。人間ここまで邪悪になれるか。戦争がそうさせるのか。脱走兵がナチス将校の軍服を盗んで、将校になりすます。そして権力を手にして大虐殺。ちょっと前までは自分も殺される側だったのに。いやまさかやらないよな、躊躇するよな、どう回避するんだ、そう思いながら観てたら、むしろ自主的にやる始末。なんなのコイツ。とても胸糞悪い映画なんだが、実話というならしょうがない。生き残りたい、逃げ切りたいという心理は分かるが、この大胆不敵な異常行動は到底理解できない。