心の旅路

監督:マーヴィン・ルロイ

まさに波乱万丈。記憶喪失物の古典ともいえる。記憶喪失の時は、ちょっと頭が弱そうだった男が政治家になるとか結構無茶してる。この作品が古典なのに新しさを感じたのは、記憶を取り戻したロナルド・コールマンが劇的にグリア・ガーソンに再会するのではなく、ガーソンが秘書として既に再会し、そのままガーソンとの記憶が戻ることなく物語が進んでいくとこだ。だからこそ最後の最後で記憶が戻り、泣かせるのだ。これぞ一大メロドラマ。ロナルド・コールマンが渋くて素敵な男であった。