死の追跡

監督:バリー・シアー

原案がサミュエル・フラーだから変な映画なのかなあ。リチャード・ハリスの風貌がよりいつもの西部劇とは違った風味になっている。主人公の立ち位置が状況によって変わっていくが、綺麗事言っても、まあこれが人間ってものなんだろう。そして終盤の展開がすごい。修道院で敵ボスの娘を人質に取り、同じことをやり返すとこは異色。一応平和主義者が崩れ落ちる。それでも最後は法に委ねるとしたが、証人が死に自由になると知って解放。と思ったら喜ぶボスを撃ち殺す。そして去っていく主人公。しかしメキシコ人保安官が後ろから撃って、馬から落ちて幕。感情の起伏が激しく、許したと思ったら次にはもう許さないといった感じ。死を望んでいたのか、覚悟してたのか、妻や息子のところに行きたかったのか。とても奇妙なラストシーン。