太陽の塔

監督:関根光才

岡本太郎が1970年の大阪万博で制作した太陽の塔にまつわるドキュメンタリー。多角的に太陽の塔を考察し、かつ岡本太郎や芸術や日本の歴史、資本主義、原発など幅広く見つめ、最終的には日本とは日本人とはに迫る。なんか太陽の塔から随分と飛躍してるようにも思うが、結構壮大なテーマである。岡本太郎というと小さい頃は変なおじさんぐらいにしか思ってなかったが、こうやって彼の功績を改めて見ると、唯一無二な芸術家だったんだなと思う。結局太陽の塔とは何なのか。皆後付けのようにいろいろ議論してるが、何か語りたくなるところにその魅力や謎があるということなんだろう。人類の進歩と調和がテーマの万博で岡本はそれに反対した。そして今人類は退化し不調和な世界になっている。太陽の塔とは進歩も調和もそんな未来はやってこないという岡本太郎の皮肉なのかもしれない。