眠狂四郎無頼控 魔性の肌

監督:池広一夫

シリーズ第9作。現時点シリーズ最高作。これは素晴らしい。まず前作はややこしかったが、シンプルな話に戻したのが正解。マリア像を運ぶ旅とそれを盗もうとする黒指党との闘い。黒指党のあの手この手のバリエーション豊富な刺客たちがいい。「母者買うてください」とか竹藪の攻撃とか。あまり意味をなしてないが、賭場のシーンも忘れ難い。そして出色なのは染物がはためく河原での最後の闘いが美しくかっこいい。成田三樹夫の悪役ぶりもさすが。あとやはり印象的なのは鰐淵晴子の美しさ。父親の本当の娘ではなく、切りつけたら実は本当の娘だったってオチもまあよし。