プライド 運命の瞬間

監督:伊藤俊也

映画としては面白くない。ただ東京裁判の雰囲気はこんな感じだったのかというものは感じられた。こういう映画は観る年齢、時代によって大きく変わる。昔だったら東絛は悪という固定観念があったが、今はそんなものはない。彼は間違いもあったかもしれないが、戦争ってそういうもんだし、彼の人間性や日本人の尊厳を守ろうと最後まで闘ったともいえる。結局勝てば正義。作り手の立場が変われば中身も変わる。もしアメリカが東條を描けば、もっと悪魔のような人間なんだろう。映画はダラダラしてるが、日本人として考えさせるものはあった。津川の演技の素晴らしさも忘れてはいけない。