監督:市川崑

原作は谷崎潤一郎。ある一家の話なのだが、父、母、娘とその恋人、そして家政婦、それぞれに思惑があり、心理的サスペンスに満ちた愛憎劇となっている。ほぼ家の中だが、この日本の家の暗く閉塞感ある撮影がより息苦しい空気を作り出している。掴み所のない仲代達矢がよかった。ムッチムチな京マチ子だが、あの眉毛が恐い。この一族の末路は劇的だが、そこまでしなくてもねえ。。。