さよなら渓谷

監督:大森立嗣

吉田修一原作なのでどことなく「悪人」を思わせた。また真木よう子の「ゆれる」に似た雰囲気を感じた。隣の女との関係は本題に入るまでの餌であって、次第にこの夫婦に焦点を絞っていく。一体なにが起こったのかをはっきりさせないまま大西信満上川隆也に似てる?)の過去のレイプ事件へと話が移っていき、その被害者と加害者の関係には驚くべきものがあった。この辺のサスペンス部分はかなり見応えはあったかな。その後は二人の魂の彷徨い。不幸になるためにいっしょにいるという贖罪なのか。同僚記者は鈴木杏だったのか。別人に見えたが中々好演。