はだしのゲン

監督:真崎守

これは本当に凄い作品だった。小学校の頃、学校でよく漫画は読んだが、今になってこのアニメを観ることになるとは。なんといっても凄いのが原爆投下シーン。一瞬で肉を溶かし、目玉が飛び出て、その映像は衝撃すぎて言葉を失った。地表の温度は4000度、あらゆるものを破壊し、ゾンビのような人間が溢れ、まさに地獄絵図。人間はこんなに残酷なことができるのか。母以外の家族は焼け死に、生まれた赤ちゃんも結局栄養失調で死ぬ。もう悲惨すぎて。。。漫画でも印象に残っていた、うじ虫取りも強烈だった。原作者・中沢啓治自身が脚本なので、実体験の力強い思いが、ひしひしと伝わる。また作画が、いい意味でのショボさが、逆に力強い迫力を生み出していて、観るものを釘づけにしている。とにかく終始、言葉も出ないぐらいの衝撃の連続に打ちひしがれた。「火垂るの墓」もいいが、もっと日本人に、そして世界の人に観てほしい名作。