赤い河

監督:ハワード・ホークス

西部劇の名作。自分的にハワード・ホークスって印象薄いんだけど、これは本物の西部劇を見せつけられた。でもこれジョンフォードっぽいんだよな。少年との出会いから、いきなり大人になる時間経過も見事。前半は牛追いの話で、CGなど無い時代のこの牛の大群の迫力は圧巻。過酷な牛追いばかりでドラマ性が薄いが、後半、J・ウェインからモンゴメリー・クリフトに主役が交代して、話がなにやら師弟対決の復讐劇のような様相になり、じりじりと終幕に向けて追う者と追われる者の緊張感が出始める。それにしても、ただの二枚目ぐらいのイメージしかなかったM・クリフトがこんなにいい俳優だったとは。そしてラストの対決。どういう決闘になるのかと思ったら、殴り合いの和解の決闘であった。砂に書いた牧場名のDの横にMの文字。く〜ニクイラストシーンだぜ。