トランスアメリカ

監督:ダンカン・タッカー

父と子のロードムービーと言えば聞こえはいいが、父が性同一性障害というところがミソ。性に対してアメリカという国はどこかあっけらかんとしたところがあるが、この映画も深刻な話を、あっけらかんと笑い飛ばすところがあり、家族に打ち明けるとこなんかも日本人なら、どんよりと暗い話になりそうだが、そうならないのがアメリカらしい。普通なら主役は男が演じそうだが、フェリシティ・ハフマンが女装した男を演じているのが面白い。とても複雑な役だが、なかなかの怪演ぶりで見事。ケヴィン・ゼガーズももっとブレイクしても良さそうだが、これ以後イマイチぱっとしない。