ベニシアさんの四季の庭

監督:菅原和彦

知らなかったけど、このベニシアさんはハーブ研究家で、NHKで番組をやってた人。彼女についてのドキュメンタリー。外国人によって日本の良さに気付かされる。そういうことは多々ある。日本の文化、伝統、自然を彼女を通して発見できた。京都大原という自然に囲まれた田舎生活やガーデニングにちょっと憧れる。彼女自身の半生も知り、いろいろ苦労があったけど、自然の力に癒されてる感じがした。外国人と自然という部分は「海山 たけのおと」にも似ている。しかし英国の実家はドン引きするぐらいデカくて貴族というこのギャップも凄い。穏やかな風を感じることができた。

mellow メロウ

監督:今泉力哉

結構良かった。この映画のゆったりとしたリズムが心地よい。主人公の周りで起こる恋愛模様。花屋、ラーメン屋、床屋など仕事場のチョイスもいい。田中圭は面白味のない役者だったけど、最近売れだして、その無味な感じが個性になって悪くない。知らない女優だが、岡崎紗絵もよかった。二人の距離感も絶妙。終わり方が秀逸。飛行機。

丑三つの村

監督:田中登

いやあ狂ってる。まさかこんな映画だったとは。夜這いしたり、拳銃撃ったり、脈絡ない話にどうも乗りきれなかったのだが、終盤の皆殺しに唖然呆然。もっと村人が悪人ならもう少し共感できたんだけど、これじゃあ共感はできない。確かに村八分とかあるけど、それほど酷くない。むしろ主人公が勝手に狂っただけ。古尾谷雅人はどこか松田優作を思わせる。本当に鬼になってヤバかった。田中美佐子も若い頃は脱いでて立派。日本映画史でもトップレベルの狂った映画で、こりゃカルト映画だわ。。。

フッド:ザ・ビギニング

監督:オットー・バサースト

うーん普通。別に今ロビン・フッドをやる意味をあまり見出せなかった。マリアンのイヴ・ヒューソンが綺麗で唯一の収穫。さあこれから始まるぞおな感じで終わって、まさにビギニングで中途半端な終わりに脱力した。続編はやる気はあったんだろうが、多分ないな。。。

シライサン

監督:安達寛高

作家・乙一の長編監督デビュー作。「リング」系。こんなに「リング」を意識したものだったのが意外。乙一なので、もっとヒネリがあるかと思ったら、そうでもなかった。でも嫌いじゃない。怪談話の発生元を探る作業は面白い。飯豊まりえ好きだし、染谷将太のワンポイントリリーフぶりも効果的だった。シライサンの造形はまあまあかな。なんか続編作る気ありそうな予感。監督乙一には今後もっと監督を続けてほしい。

劇場版3D あたしンち 情熱のちょ~超能力♪母 大暴走!

監督:高橋渉

43分の中編的な劇場版第2弾。入れ替わりの次は超能力。母のパワーは相変わらず。オバさんがヒーローになるけど、声が変わってあんな可愛い声も出るのね。商店街のスプレーの悪戯のとこは面白かった。終盤のアパートが壊れるとかもうカオスすぎる。無茶苦茶だけどこのシリーズならアリなんだろう。何気に息子のユズヒコは好き。

ラストレター

監督:岩井俊二

手紙のすれ違い。電子メールでなく、手紙というアイテムがこの映画に風情を与えている。この廃れゆく手紙が、淡い岩井的な青春ドラマには相性がいいのだ。そして広瀬すずと森七菜のこの姉妹の破壊力。この輝きと儚さ。この時代の二人の光を刻んだ映画としての価値。広瀬は声がいいし、森は天然で無邪気。福山も丁度いい具合のオッサンぶり。こんなに美しい青春時代はない。映画という妄想の世界でしか見れない夢。ロマンチストの岩井の真骨頂。蒼井優が出てれば、岩井オールスターズだったなあ。。。