はじまりのボーイミーツガール

監督:ミシェル・ブジュナー

12歳少年少女のラブストーリー。そこに目が見えなくなるという病気という要素や音楽的な要素も入れた全部乗せ。やや定番的な部分はあるが、若い力や瑞々しさで押し切った。ちょっとお姉さん的な少女がかわいい。終わってみれば、どこかで見たことあるようないろいろな映画がチラついたが、そこはちょっとおまけで。。。

ハイエナたちの報酬 絶望の一夜

監督:ゲラ・バブルアニ

うん楽しめた。重量感はないが、気楽に楽しめるクライム映画。二転三転とコロコロ転がる展開がいい。結局強欲が身を滅ぼす。ちょっとした欲張りが、幸せな一夜から地獄へと突き落とされる。ブノワ・マジメルも不気味。ラストシーンがなんかシュール。

エヴァ

監督:ブノワ・ジャコー

つまんね。なんで主人公がイザベル・ユペールに付きまとってるのか理解不能。60代の娼婦に魅力なんてあるかねえ。話自体に無理がある。他人の戯曲を盗んだことをメインにしたサスペンスにした方が、よっぽど面白いものになった気がするのだが、あのエピソードがちっとも活かされず、イザベル・ユペール映画にしてしまったのが失敗。

グッバイ・ゴダール!

監督:ミシェル・アザナヴィシウス

うーん退屈。まるでゴダール映画のようだ。そういう意味ではこれで正解なのか。ゴダールが偏屈で面倒くさい男なんて大体作品観れば分かること。それを知ってて付き合っておいて、やっぱりメンドクサイと言われても。しかし最近のアザナヴィシウスはつまらない。「アーティスト」はまぐれだったのか。あれだけの娯楽性ができるはずなのだが、ここ最近は堅苦しい。。。

組織暴力 流血の抗争

監督:長谷部安春

「あぶ刑事」の長谷部安春だから観た。まあよくあるヤクザの抗争映画で、特に目新しいものはないが、そこそこ楽しめた。敵組織の策略にはまり、内紛させるというのはお決まりのパターンだが、最後は嘘がバレて敵組織に乗りこんでいくってのはいい。敵組織の嫌らしい策士、内田良平の悪役っぷりが印象的。

悪の花園

監督:ヘンリー・ハサウェイ

悪くはない。崖などのロケ地はいい。ゲイリー・クーパーリチャード・ウィドマークの渋い演技陣などキャストもいい。ただどうも盛り上がりに欠き、スケールも乏しく、印象の薄い西部劇になってしまった。スーザン・ヘイワードのために命をかけ、それが男なのさというにはそこまで魅力的な女でない。結局クーパーしか報われない意味のない旅だった。。。

ライオンは今夜死ぬ

監督:諏訪敦彦

日本人が撮ったフランス映画。老人と子供。老人と幽霊。ジャン=ピエール・レオも歳取ったなあ。かつての面影があまりない。くたびれた老人と生命力あふれる子供の対比。70から80歳が人生で一番楽しい時期。自分が何者でもないことを知るからみたいな台詞がとても深く印象に残った。そこまで生きてないが、なんとなく理解できた。人生なんてそんなもの。自分は特別だと信じたい。でも誰もが特別ではない。70代になってそこに気付き、人生は初めて楽になるのかもしれない。